
「白内障が再発したかも?」術後のかすみ、その正体は「後発白内障」かもしれません
👀「また霞んできた…?」術後のモヤモヤは『後発白内障』かもしれません
こんにちは。
手術後の透明な視界が戻ったはずなのに、「最近また霞む」「夜のライトがまぶしい」と感じていませんか?その不安、まずはご安心ください。
多くの場合は白内障が“再発”したのではなく、後発白内障(こうはつはくないしょう)という自然な変化です。
痛みのないレーザー治療で視界を取り戻せますので、一緒にポイントを確認していきましょう。
後発白内障ってどんな状態?
ご安心ください:人工の眼内レンズは濁りません。
白内障手術では、濁った水晶体を取り除き、透明な人工レンズを「水晶体嚢(すいしょうたいのう)」という薄い袋の中に固定します。手術では袋の前面だけを丸く開けて、中身だけを交換します。
後発白内障は、この残した袋の後ろ側に細胞が少しずつ増えて“くもりガラス”のようになる現象。人工レンズそのものは一生透明なままです。
セルフチェック:こんなサインがあれば要注意!
- 手術直後のスッキリ感がいつの間にか薄れてきた
- 夜間の車のライトや街灯が以前よりまぶしく感じる
- 視力が落ちたように感じ、テレビの字幕が見づらい
どれも元の白内障に似た症状ですが、原因は袋のにごり。心配になったら眼科で検査を受けましょう。
なぜ起こるの?手術の失敗ではありません
水晶体嚢には元々細胞が残っており、術後にゆっくりと増殖しながら袋の後ろ側に回り込むことがあります。これは体の自然な反応で、起こるタイミングには個人差があります。
- 数ヶ月で症状が出る方もいれば、5〜10年経っても全く濁らない方もいます。
- 年齢や体質による差はありますが、「よくある術後経過のひとつ」と考えていただければ大丈夫です。
外来で完了!YAGレーザー治療の3つのメリット
後発白内障の治療は、手術室ではなく外来診療室で行うYAG(ヤグ)レーザーが標準です。
- 痛みなし:点眼麻酔のみ。チクッともしない方がほとんどです。
- 所要時間は約1〜2分:顕微鏡を覗いている間にレーザーで袋の中央に小さな窓を開けます。
- 傷や注射は不要:レーザーの光だけで濁りを取り除き、光の通り道を再確保します。
治療当日のイメージ
- 視力検査と眼圧測定で状態をチェック
- 点眼麻酔と瞳孔を広げる目薬を使用
- 専用のコンタクトレンズを眼にのせ、レーザー照射を数分実施
- 眼圧の確認後、そのままご帰宅(車の運転は控えめに)
レーザーで開けた窓は再び塞がらないため、同じ場所が濁ることはほぼありません。
受診の目安とアフターケア
- 視界が霞み、生活に支障が出てきたら我慢せず受診を。
- 眼圧が高い方や糖尿病がある方は、早めのフォローが安心です。
- 治療後はしばらくまぶしさを感じることがありますが、通常は数日で落ち着きます。
- 点眼薬が処方された場合は指示通りに使用し、気になる症状があればすぐにご連絡ください。
もう一度クリアな視界へ
後発白内障は、白内障手術を受けた方の多くが経験し得るステップです。「また濁ったらどうしよう」と不安に思うよりも、「袋がちょっと曇っただけかも?」と気軽にご相談ください。わたしたちは、再び明るい視界を取り戻すサポートをいつでもご用意しています。



