
多焦点レンズの費用、医療費控除でいくら戻ってくる?簡単シミュレーション 💴
多焦点レンズの費用、医療費控除でいくら戻ってくる?150万円の手術で簡単シミュレーション 💴
こんにちは!😊
白内障手術で、メガネや老眼鏡のない快適な生活を目指せる「多焦点眼内レンズ」。
とても魅力的ですが、同時に「費用がどれくらいかかるんだろう…」「実は、いくらか戻ってくるって聞いたけど、本当?」と、不安や疑問に思われる方も多いですよね。
期待と同時に、少しの不安も感じていらっしゃるかもしれません。
そんな時、ぜひ知っておいていただきたいのが「医療費控除」という制度です。
これは、簡単に言うと「一年間に医療費をたくさん支払ったので、納めた税金を少し返してください!」と国に申請できる制度のこと。
「でも、実際にはいくら戻ってくるの?」
「私の場合は、具体的にどのくらい?」
そんな疑問を抱えるあなたのために、今回は「医療費控除の基本」と、「私の場合はいくらくらい?」が分かる簡単なシミュレーションを、分かりやすくご紹介します!
ご安心ください。この記事を読めば、医療費控除の仕組みと、あなたのケースでの目安が、バッチリわかりますよ✨
1. まず知っておきたい「選定療養」の仕組み
「多焦点レンズは、全部自己負担なの?」とご質問をいただきますが、答えは「NO」です。
ご安心ください。現在の制度は「選定療養(せんていりょうよう)」という仕組みになっています。
これは、「白内障手術」という基本的な部分は保険適用で、そこに「多焦点レンズ」という高機能なレンズ代を、追加オプションとして自己負担でプラスするハイブリッドな制度です。
そして、この「トータルで支払った金額」が、医療費控除の対象になります。
💡ポイント
多焦点眼内レンズは、決して「費用」ではなく、「生涯の生活の質を高めるための投資」として考えることができます。医療費控除という制度も活用しながら、賢く選択していただきたいのです。
2. 「医療費控除」って、どんな制度?
「控除」と聞くと難しそうですが、仕組みはシンプルです。
- 1年間(1月1日〜12月31日)に、あなたや家族が支払った医療費が10万円を超えた場合。
- その超えた金額分を、あなたの「所得(儲け)」から差し引いてくれます。
- 所得が減るので、その分、すでに納めた「所得税」が安くなり、差額が返金(還付)されます。
⚠️ 注意点: 支払った医療費そのものが返ってくるのではなく、「医療費 × あなたの税率」分の税金が返ってくる、という点がポイントです!
3. 【簡単シミュレーション】いくら戻ってくるの?
では、実際にシミュレーションしてみましょう!
ポイントは、「戻ってくる金額は、その人の所得(年収)によって違う」ということです。
💡 シミュレーションの基本計算
まず、控除の対象になる金額を計算します。
(① 支払った医療費の合計)−(② 保険金などで補填された額)−(③ 10万円※) = 控除対象の金額
(※所得200万円未満の人は、所得の5%)
次に、実際に戻ってくる税金を計算します。
(控除対象の金額)×(④ あなたの所得税率) = 戻ってくるお金(還付金)
🙋♀️ モデルケースで見てみよう!
【前提】
AさんもBさんも、当院で両眼の多焦点眼内レンズ手術を受け、合計で150万円を支払いました。
(※この1年で、他に大きな医療費や保険金はなかったとします)
まず、2人共通の「控除対象の金額」を計算します。
150万円(支払った医療費) − 10万円 = 140万円(控除対象の金額)
この140万円に、それぞれの所得税率をかけると、戻ってくる金額が分かります。
👩💼 Aさんの場合(課税所得 300万円 / 所得税率 10%)
Aさんの税率は10%です。
140万円(控除対象の金額) × 10%(Aさんの税率) = 140,000円
Aさんには、約140,000円の所得税が戻ってくる(還付される)計算になります。
👨💼 Bさんの場合(課税所得 500万円 / 所得税率 20%)
BさんはAさんより所得が多いため、税率は20%です。
140万円(控除対象の金額) × 20%(Bさんの税率) = 280,000円
Bさんには、約280,000円の所得税が戻ってくる計算になります。
このように、同じ手術を受けても、その方の所得(税率)によって、戻ってくる金額が変わるのです。
✨ さらに嬉しいポイント!
実際には、この計算に加えて、翌年の「住民税」も安くなります。(住民税の税率は一律10%なので、控除対象額140万円の場合、140,000円分、翌年の住民税が安くなります)
4. 控除を受けるための「やることリスト」
この制度は、待っているだけでは適用されません。自分で申請が必要です!
✅ チェックリスト:医療費控除の準備
以下を事前にチェックしておきましょう!
領収書は、絶対に保管!
- 手術代の領収書
- お薬代のレシート
- 通院にかかった交通費(電車・バス代はメモでOK)も対象
- ※ レシートや領収書は、専用の封筒にまとめておきましょう
家族の分は「合算」できる!
- あなた自身の医療費
- 生計を共にしているご家族(配偶者、お子さん、ご両親など)の医療費も、全部まとめて申請できます
翌年に「確定申告」を忘れずに
- 手術を受けた翌年の2月〜3月頃に、税務署で「確定申告」を行います
- 今はスマホからでも簡単に申請(e-Tax)ができますよ
💡ポイント
この制度は、待っているだけでは適用されません。自分で申請が必要です!でも、準備さえしっかりしておけば、意外と簡単に申請できますよ。
⚠️ 大切なご注意
このシミュレーションは、あくまでも分かりやすくした一例です。
実際には、他の控除(ふるさと納税など)や、ご家族の状況によって、一人ひとり金額は異なります。
「私の場合は、正確にはいくら?」と気になった方は、お住まいの地域を管轄する税務署や、税理士さんにご相談いただくのが確実です。
(※私たち眼科スタッフは、医療のご相談は承れますが、個別の税務相談は法律上できない決まりになっています。ご了承ください。)
まとめ:多焦点眼内レンズは「投資」として考える
いかがでしたか?
この記事では、医療費控除の仕組みと、簡単なシミュレーションをご紹介しました。
重要なポイントをまとめると:
- 選定療養制度により、白内障手術の基本部分は保険適用で、多焦点レンズは追加オプション
- 医療費控除により、支払った医療費の一部が税金として還付される
- 戻ってくる金額は、その人の所得(税率)によって異なる(例:課税所得300万円で約140,000円、500万円で約280,000円)
- 住民税も安くなるという追加のメリットがある
- 確定申告が必要なので、領収書は必ず保管しておく
多焦点眼内レンズは、決して安い買い物ではありません。
しかし、その後の人生で「メガネや老眼鏡を買い替える費用」や「かけ外しするストレス」がなくなることを考えると、長期的な価値は非常に高いとも言えます。
これは、「費用」ではなく、「生涯の生活の質を高めるための投資」として考えることができます。
賢い制度も活用しながら、あなたにとって一番快適な「見える」生活を、ぜひ手に入れてくださいね。
もし、手術や費用について不安なことや疑問があれば、いつでも遠慮なくご相談ください。
私たちは、万全の体制であなたをお待ちしています!
あなたの目の健康と、快適な生活を、一緒に実現していきましょう✨



