
「野球ボール」⚾️と「ラグビーボール」🏉で分かる!乱視のしくみと、多焦点レンズの夜の見え方🌙
「野球ボール」⚾️と「ラグビーボール」🏉で分かる!乱視のしくみと、多焦点レンズの夜の見え方🌙
[!note]
「乱視って何?」「多焦点レンズにすると夜の見え方が変わるって本当?」
そんな疑問をお持ちの方へ。身近なたとえ話で、スッキリ分かりやすくご説明します。
こんにちは!白内障手術や多焦点レンズを検討中の方から、こんなご質問をよくいただきます。
「乱視って、よく聞くけど、そもそも何なんですか?」
「多焦点レンズにすると、夜の運転で光がにじむって聞いて不安…」
ご安心ください。この記事では、「ボール」と「ラグビーボール」という身近なたとえを使って、乱視のしくみと多焦点レンズの夜の見え方について、初めての方にも分かりやすくご説明します。
🏀 そもそも「乱視」ってなんですか?——ボールとラグビーボールのたとえ
乱視がない目は「きれいなボール」
乱視がない人の目(黒目)は、きれいな『ボール』のような形をしています。
表面がなめらかで均一なので、入ってきた光はちゃんと1点に集まります。そのため、ピントがしっかり合って、クリアに見えるんです。
乱視がある目は「ラグビーボール」
一方、乱視がある人の目は、黒目が『ラグビーボール』のように、少しゆがんだ形をしています。
表面がタテとヨコで異なるカーブをしているため、光がタテとヨコで違う場所に集まり、『2点』にズレてしまいます。
その結果、ものが二重にブレて見えたり、輪郭がにじんだように見えたりするのです。
「なんだか景色がダブって見える」「文字の輪郭がぼやける」
そんな症状がある方は、乱視が原因かもしれません。
🔧 どうやって治すの?——乱視用レンズの役割
乱視用レンズは「ゆがみを打ち消す」特別なレンズ
『乱視用レンズ』は、そのズレ(ゆがみ)を打ち消すための特別なレンズです。
このレンズを目の中の正しい『角度』で固定することで、ズレていた光が『1点』に集まるようになります。
乱視を残すと、せっかくのピントも台無しに…
手術でせっかくピントを合わせても、この『乱視』が残っていると、景色がブレて見えてしまいます。
乱視用レンズは、ピントを合わせるための『土台』を整える、とても大切なレンズなんです。
まるで、傾いた土台の上に建てた家のように、
乱視が残ったままだと、どんなにいいレンズを入れても、見え方が安定しないんですね。
🌙 多焦点レンズの「夜の見え方」について——ハローとグレアって何?
多焦点レンズを検討中の方から、「夜の見え方が変わる」という話を聞いて不安に感じている方も多いと思います。
ご安心ください。これはレンズの仕組みによる正常な見え方で、手術の失敗ではありません。
順番にご説明しますね。
💫 ハロー:光のまわりに「輪っか」が見える現象
多焦点レンズは光を「分けて」使っている
多焦点レンズは、入ってきた光を『遠く用』『近く用』などに分けています。
これによって、メガネなしで遠くも近くも見えるようになるのですが、暗い場所で車のライトのような強い光を見ると、使っていない方の光が、まわりに『輪っか(かさ)』のようににじんで見えることがあります。
これが『ハロー』です。
最初は気になっても、脳が慣れてくる
最初は少し気になるかもしれませんが、これも『脳の慣れ』と同じです。
時間が経つにつれて、脳が「これは、にじみだな」と学習して、だんだん気にならなくなっていきます。
まるで、新しいメガネに慣れるのと同じように、
脳が新しい見え方を「これが普通だ」と受け入れてくれるんです。
⭐ グレア:強い光が「ウニ」や「星」のように見える現象
ギザギザ・ギラギラして見える「グレア」
また、強い光が『ウニ』や『星』のように、ギザギザ・ギラギラして見えることがあります。
これが『グレア』です。
これもレンズの仕組みによる正常な見え方
これもレンズの仕組みによる正常な見え方で、手術の失敗ではありません。
夜の運転などは、慣れるまで少し注意してくださいね。
多くの方は、術後3ヶ月ほどで慣れて、
「最初は気になったけど、今はほとんど気にならない」とおっしゃいます。
🧭 知っておくと安心:多焦点レンズを選ぶ前のセルフチェック
多焦点レンズを検討中の方は、次のポイントをチェックしてみてください。
- ☐ 夜間に車を運転する機会が多いか
- ☐ ハロー・グレアについて、事前に説明を受けたか
- ☐ 「脳の慣れ」に時間がかかることを理解しているか
- ☐ 乱視がある場合、乱視用レンズも検討しているか
これらを確認しておくと、術後の見え方に対する不安が減り、安心して手術を受けられます。
🏥 当院では、ひとりひとりに合ったレンズ選びをサポートします
当院では、患者様の目の状態やライフスタイルに合わせて、最適なレンズ選びをサポートしています。
- 乱視がある方:乱視用レンズで土台を整えてから、多焦点レンズを選択
- 夜間運転が多い方:ハロー・グレアの影響を考慮したレンズ選び
- 初めての方:メリット・デメリットを丁寧に説明
「どれが自分に合うか分からない」という方も、ご安心ください。
一緒にゆっくり考えていきましょう。
結論:乱視の理解と、夜の見え方への「心の準備」が大切
白内障手術や多焦点レンズを検討する際、「乱視」の有無と「夜の見え方」について理解しておくことが、とても大切です。
大切なポイントをおさらい
- 乱視はラグビーボール型のゆがみ:乱視用レンズで「土台」を整える
- ハローは輪っかのようなにじみ:脳が慣れて、気にならなくなる
- グレアはギザギザした光:レンズの仕組みによる正常な見え方
- 夜の運転は慣れるまで注意:3ヶ月ほどで多くの方が慣れる
事前に知っておくことで、術後の見え方に驚くことなく、安心して新しい生活を楽しめます。
ご安心ください。焦らず、ご自身のペースで、脳が新しい見え方に慣れていくのを待ちましょう。
気になることがあれば、遠慮なくご相談くださいね。



