【目に関するお役立ち情報!】急にまぶたがけいれんした、まぶたが開けにくい原因は
こんにちは!
鈴木眼科グループ理事長 兼 主任執刀医の鈴木高佳です。
本日もみなさまに役立つ目の情報をお届けして参りますので、どうぞお付き合いください。
ある日、急にまぶたがピクピクし、けいれんが起きたり、目に違和感を覚えたことはないでしょうか。私も長年医師をしていますが、こういった症状で来院される患者様は少なくありません。そして目のけいれんは、あらゆる病気の可能性を疑わなくてはいけません。
本日は代表的な3つの病気を紹介します。
目の周りがピクピク動く【眼瞼ミオキネア】
子どもの頃や睡眠不足が続いたとき、目の下あたりがピクピク動いた、という経験はないでしょうか。多くの場合は数分もすると落ち着いて、しばらくするとまたけいれんしだすという症状が表れます。
上記のような症状が数日から数週間続く場合を私たちは眼瞼ミオキミアと呼んでいます。
眼瞼ミオキミアは筋肉が発作のように無意識に収縮してしまう状態で、肉体的・精神的なストレスが原因だと言われています。
その為、有効な治療薬などはなく十分な睡眠時間を確保し、ゆっくり休むことで自然に収まります。
まぶたが開けづらい【眼瞼けいれん】
けいれんと聞くと眼瞼ミオキミアの方が症状としてはしっくりくるかと思いますが、眼瞼けいれんは、まぶたが重く開けづらい、モノが見えにくい、目になんとなく違和感があるといった症状が表れます。
眼瞼けいれんは両眼性疾患の一種で原因は正確に解明されていませんが、中枢神経の伝達異常だと考えられています。40歳未満の人の場合は抗精神薬や睡眠導入剤などによる薬物が原因で発症する場合もあります。その様な場合は薬の服用を辞めれば症状は改善されるでしょう。
また、自分で無自覚だったけれど、周りの人から「目つきが悪くなった」「眉間にしわを寄せるようになった」などと言われ、怖くなって病院に行ったら眼瞼けいれんだったという事例もあります。眼瞼けいれんは重症化すると失明の危険もありますので、違和感を覚えたら早めに専門医を受診するようにしましょう。
片側のみまぶたがあけづらい【片側顔面けいれん】
では、片目だけまぶたが開けづらい、違和感があるなどの症状が表れた場合は、同じ側の頬や口の端まで引きつっていないか確認してください。
もしそうであった場合は、片側顔面けいれんという病気の可能性があります。
片側顔面けいれんは表情筋を動かす為に行う神経伝達の過程で、神経を圧迫する異物(腫瘍や動脈瘤など)が出来てしまい、発症することがあります。そのためこの異物を除去してしまえば、症状は改善するでしょう。
さいごに
目の違和感と言ってもストレスが原因の眼瞼ミオキミアから、腫瘍が出来たことで違和感を覚える片側顔面けいれんまで様々です。
重症化すると失明の危険を伴う病気もありますので、ぜひ定期的に目の健康診断を行ってくださいね!