
HOYA Vivinex Gemetoric(ジェメトリック)が「夜間も快適」を実現した秘密!
🎯「日本の新基準」とは何か?HOYA Vivinex Gemetoric(ジェメトリック)が「夜間も快適」を実現した秘密!
はじめに:多焦点レンズの新しい選択肢「Gemetoric」
「多焦点レンズって種類が多すぎて、どれを選べばいいか分からない...」
「夜間の光のにじみが心配で、多焦点レンズを諦めかけています...」
そんなお悩みを抱えていらっしゃる患者様の声をよくお聞きします。多焦点レンズの便利さは欲しいけれど、夜間のハロー・グレアが心配で踏み切れない...という方、多いのではないでしょうか。
そんな方々に知っていただきたいのが、日本のレンズメーカーHOYA社が開発したVivinex Gemetoric(ビビネックス ジェメトリック)です。
この記事では、Gemetoricがどのようにして「便利さ」と「夜間の快適さ」を両立させたのか、その独自の技術と特徴を詳しくご紹介させていただきます✨
🎯まずは結論から!Gemetoricを一言で例えるなら?
Gemetoricは「高性能カメラに、夜間撮影機能も付いた最新モデル」
- 特徴:遠方・中間・近方の3つの距離にピントが合い、眼鏡に頼らない生活を実現します
- 最大の強み:夜間の光のにじみ(ハロー・グレア)を大幅に抑える独自の「夜間視界配慮設計」
- 適している方:アクティブな生活を送る方で、夜間の運転や映画鑑賞も多い方
📊詳細解説:Gemetoricの核心「3焦点」が実現する世界
Gemetoricは、その名の通り「3焦点」レンズです。ピントが合う場所を「遠方」「中間」「近方」の3ヶ所に設定することで、日常生活のさまざまなシーンで眼鏡に頼る必要性を減らします。
焦点の距離 | 視力目標 | 日常生活での適用例 |
|---|---|---|
遠方 ($\infty$) | 1.0以上を目指す | 運転、景色、テレビ鑑賞、スポーツ観戦 |
中間 (約80cm) | 0.8以上を目指す | デスクトップPCのモニター、対面での会話、料理、化粧 |
近方 (約40cm) | 0.8以上を目指す | スマートフォン、新聞、メニュー、値札、一般的な読書 |
臨床データによれば、術後6ヶ月の時点で、これらのどの距離においても良好な裸眼視力(0.8以上)が期待でき、遠方視力では1.0を超える結果も報告されています。
特に注目すべきは、中間距離(約80cm)です。これはデスクトップパソコンの操作や、少し離れた方との会話など、現代の生活で非常に重要な距離であり、Gemetoricはこの中間距離の見え方にもしっかりと配慮して設計されています。
患者様への説明ポイント
「普通の多焦点レンズは、『遠くと近く』の2点にしか焦点を合わせないものが多いんです。でも、私たちの生活って、実はその中間の距離、例えばパソコンのモニターや料理の手元なんかを、一番頻繁に見ていることが多いんですよ。Gemetoricは、その『よく使う距離』をしっかりとサポートしてくれるんです。」
🌙最重要ポイント:「夜間視界配慮設計」の秘密(3.2mm回折ゾーン)
多くの多焦点レンズの課題として、夜間にライトの周りに光の輪が見える「ハロー」や、光が眩しくにじむ「グレア」といった現象(異常光視症)がありました。
Gemetoricの最も革新的な特徴の一つは、このハロー・グレアを意図的に少なくするための設計にあります。
独自の設計思想
- 中央3.2mm限定の回折構造: 光を3つに分ける特殊な構造(回折構造)を、レンズの中央部分(直径3.2mm)だけに限定しています。
- 外周部は単焦点レンズ: その外側は、遠くを見るための「単焦点レンズ」と同じ構造になっています。
なぜこの設計が革命的だったのか?
夜間や薄暗い場所では、目の中の「ひとみ(瞳孔)」は自然に大きく開きます。私たちの目は、暗くなればなるほど、より多くの光を取り込もうとして、ひとみが広がるんです。
ここが重要なポイントです。Gemetoricの場合、ひとみが3.2mm以上に大きく開くと、光の多くは回折構造のない外周部を通過するようになります。これにより、回折構造が原因で発生するハローやグレアを効果的に抑えることができるのです。
患者様への例え話
「Gemetoricの設計は、まるで『夜間専用のカメラ』なんです。昼間は3つの焦点をしっかり使って、遠くも近くもはっきり見える。でも夜になったら、光のにじみを起こさない『夜間モード』に自動で切り替わる。その切り替えのポイントが、3.2mmというひとみのサイズなんですよ。」
夜間の運転が多い方や、光のまぶしさが心配な方にとって、これは非常に大きなメリットとなります。
🎁Gemetoric Plusと「ペアリング」戦略:あなただけのオーダーメイド見え方
Gemetoricのもう一つの大きな強みは、患者様一人ひとりのライフスタイルに合わせて、見え方を「カスタマイズ」できる点にあります。
Gemetoricplus(ジェメトリックプラス):近方視機能の強化版
標準のGemetoric(近方約40cm)よりも、「もっと近くをハッキリ見たい」というご要望に応えるために開発されたのが Gemetoricplus です。
- 近方焦点を約38cmに設定
- スマートフォン操作、細かい文字の読書、手芸といった、より近距離での精密な作業に適しています。
- 近方での作業を最優先する「近方作業の愛好家」タイプの方に最適です。
※ただし、その分、標準Gemetoricと比較して遠方視力がわずかに低下する可能性があります。これは、光のエネルギーの配分が近方により多く割り当てられるためです。
「ペアリング」戦略:両眼で最適な視界を構築
Gemetoricシリーズが提供する最も高度なアプローチが「ペアリング」戦略です。
これは、片眼(主に利き目)に標準の Gemetoric を入れ、もう片方の眼に Gemetoricplus を入れるという手法です。
ペアリング戦略の効果
この組み合わせにより、
- Gemetoricの「安定した遠方・中間視力」
- Gemetoricplusの「強力な近方視力」
この二つの利点を両眼で融合させ、より広く、すき間の少ない連続した見え方を実現します。
🧠脳の賢い働き:なぜペアリングが効果的なのか?
「左右の目から少し違う情報が入ってきたら、頭が混乱するんじゃないかしら?」と心配されるかもしれません。
ご安心ください。私たちの脳は、思っている以上にずっと賢いスーパーコンピューターなんです。脳は、見たい距離に応じて、それぞれの目から送られてきた映像の『一番良い部分』だけを瞬時に選び出し、自動で合成して一つの完璧な映像として認識させてくれるんですよ。
遠くを見るとき…
脳は「よし、遠くならGemetoricが入った利き目のクリアな映像を使おう!」と判断し、Gemetoricplusの情報は少しだけ参考にします。
近くを見るとき…
今度は脳が「おっと、手元だな。Gemetoricplusからの強力な近方映像をメインにしよう!」と切り替えて、ピントを合わせてくれます。
これを、私たちは全く意識することなく、脳が全て自動でやってくれるのです。
患者様への説明ポイント
「既製品のスーツではなく、あなたの体型にぴったり合わせたオーダーメイドのスーツを仕立てるようなものです。ペアリング戦略なら、あなたの生活に合わせて見え方を微調整(ファインチューニング)できるんですよ。」
🔬素材と安定性:長期的な安心のために
大切な目の中に長期間入れるレンズだからこそ、素材の安全性と安定性も重要です。
高い安全性を実現する技術
- Vivinex疎水性アクリル素材: 長期的な安全性と安定性で実績のある素材を採用。レンズが白く濁る現象(グリスニング)の発生率が極めて低いことが知られています。
- PCO低減設計: レンズ後面のエッジをシャープにすることで、術後数年経ってから再び目のかすみが出てくる「後発白内障(PCO)」の発生を抑える効果が期待できます。
- 高い安定性: 乱視矯正用モデル(トーリック)においても、手術後のレンズのズレ(回旋)が少なく、乱視矯正効果を正確に維持できる高い安定性を持っています。
また、このレンズは日本で開発・製造されているという点も、品質管理と信頼性の面で大きな安心感につながります。
⚠️選択する際の注意点(ご理解いただきたいこと)
Gemetoricは非常にバランスの取れた優れたレンズですが、多焦点レンズである以上、手術前に以下の点をご理解いただくことが重要です。
1. 異常光視症の可能性
独自の設計によりハローやグレアは大幅に低減されていますが、ゼロではありません。特に術後数ヶ月間は、夜間の光の輪(ハロー)を自覚する可能性があります。
説明ポイント
「『夜間に全く光のにじみを感じない』という完璧な状態にはならないかもしれません。でも、多くの場合、脳が新しい見え方に慣れる(順応する)につれて、術後3ヶ月から6ヶ月ほどで気にならなくなっていきます。実際、『思っていたよりずっと気にならない』とおっしゃる方も多いんですよ。」
2. 暗い場所での近方視
夜間や非常に暗い場所でひとみが大きく開くと、近方や中間に割り当てられる光の量が少なくなり、明るい場所と比べて手元が見えにくくなる可能性があります。
夜間に読書や手芸を頻繁に行う方は、Gemetoricplusやペアリング戦略をご検討いただくのが良いでしょう。
🎯Gemetoricが理想的な患者様
Gemetoricは、特定の活動に特化するのではなく、遠方から近方までバランス良く見えるオールラウンドな解決策を求め、高いレベルでの眼鏡からの解放を希望される、アクティブな生活を送る方に最適なレンズです。
こんな方におすすめ
- 中間距離(約80cm)での快適性を重視する方(PC作業、料理、対面での会話など)
- 多焦点レンズの便利さは欲しいが、夜間の見え方(ハロー・グレア)も妥協したくない方
- 裁縫や細かい文字の読書など、特に近方作業を最優先される方は、Gemetoricplusあるいはペアリング戦略が理想的です
💡まとめ:あなたにぴったりの選択を
Gemetoricは、日本のレンズメーカーHOYA社が、「夜間も快適な多焦点レンズ」という患者様の願いを実現するために開発した、非常にバランスの取れた優秀なレンズです。
大切なのは、あなたのライフスタイルと価値観に合った選択をすることです。
- 夜間の見え方の質を最優先したい方 → 両眼とも標準Gemetoric
- 近方作業をさらに快適にしたい方 → 片眼にGemetoricplusの組み合わせも可能(例:利き目は標準Gemetoric、反対眼はPlus)
- 遠方・夜間の見え方と近方作業のバランスを取りたい方 → ペアリング戦略
なお、メーカーからは「両眼ともGemetoricplus」の組み合わせは推奨されていません。患者様の生活スタイルやご要望に合わせて、最適なペアを専門医とご相談の上お選びください。
焦らず、ご自身のペースで考えてみてください。気になることがあれば、遠慮なくご相談ください。新しい見え方があなたの世界をさらに広げてくれることでしょう✨



