Q.「メガネ型ルーペは使ってもいいですか?」 多焦点眼内レンズQ&A[手術後の生活]⑧

A.テレビCMでおなじみのメガネ型ルーペですね。使うことによってよく見え、かつ目や身体に負担を感じなければなにも問題ありません。実は私も、細かい文字を読むときに試しに使ったことがあります。 メガネ型ルーペは簡単にいうと、虫眼鏡(拡大鏡、ルーペ)のレンズ2枚をつなげてメガネ型にしたようなものです。見るものが拡大されるため、細かい文字も読みやすくなります。 なぜメガネ型ルーペは、これほどの大ブームになったのでしょうか。もちろんスター出演のCMで注目を集めたこともあるでしょうが、背景には、非常に多くの日本人が「近くや細かい文字が見えない」ということに不便を感じている現状があります。 それはもしかすると、老眼世代に限ったことではないのかもしれません。「スマホ老眼」の例もあるように、現代人の「老眼=調節力の低下」の自覚は年々、始まる時期が若年化すると考えることもできます。 それはさておき、ハズキルーペに代表されるメガネ型ルーペの使用です。 メガネ型ルーペは細かい文字を大きく見せたり、例えばプラモデルを組み立てるなど、極端に細かい作業をする場合の助けにはなりますが、見る対象にピントを合わせる助けや水晶体の年齢に伴うくもりを改善することはしてくれません。つまりクリアな視界でピントの合う目を持っているからこそ、メガネ型ルーペで拡大したものがはっきり鮮明に見えるのです。 多焦点眼内レンズ手術でピントが合いやすい目を取り戻した人なら、メガネ型ルーペも有効に活用できると思います。ただし、あまり長時間にわたって使い続けると逆に目が疲れてしまいます。 頼りすぎないようにしてください。

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Q.「ブルーライトは避けた方がいいですか?」 多焦点眼内レンズQ&A[手術後の生活]⑦

A.こちらは多焦点眼内レンズ手術を受けた人が特にそうである、というよりも、現代人はブルーライトのことは誰しも少しは意識して日常を送った方がいいと思います。 ブルーライトは波長の短い青色の光です。パソコンやスマートフォン、タブレット、携帯ゲーム機など生活周辺のさまざまな機器が発しています。紫外線と波長が似ていて、可視光線(「光」として人間の目に見える電磁波)のなかでも特に高いエネルギーを発し、目の最奥の網膜まで届くことが分かっています。 目に与える影響としては散乱しやすい波長の性質から、目のピントがずれてものがぼやけて見えたり、まぶしさを感じやすくなったりする可能性があります。ブルーライトを浴び続けると瞳孔が「目に入る光を減らそう!」と頑張り続けてしまい、結果的に眼精疲労を引き起こしやすいのです。 昼夜問わず浴び続けると、体内リズムの乱れや不眠の原因になることも気になります。 個人差はありますが、就寝前にスマートフォンを使い過ぎると寝つきが悪くなるともいわれているので、夜はできるだけ控えた方がいいようです。また最近では、ブルーライトが肌の色素沈着を引き起こす原因になることも分かったようです。 目や身体の健康を考えれば、ブルーライトを発する機器は極力避けた方が賢明ですが、現代人の生活でそれはなかなか難しいことではないでしょうか。 ・職業によって(ほとんどの勤務時間、コンピューター画面を見ているなど)はブルーライトを除去する眼鏡やシートを活用する(メガネショップや家電量販店で売っています) ・スマホ操作は顔から40cm以上離して行う ・スマホのバックライトを明るくし過ぎない などの対策を心掛けて、ブルーライトから身を守ることをおすすめします。

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Q.「ブルーベリーは目の健康に効果がありますか?」 多焦点眼内レンズQ&A[手術後の生活]⑥

A.これはよく聞かれる案件です。先日も患者さんに「先生、プロからみてもブルーベリーはおすすめですか?」と質問されました。 結論から申し上げますと、ブルーベリーが目に良いのは「本当」です。ただし「食べ物のなかで、ブルーベリーだけが特別に目に良いか?」と問われると「そういうわけでもない」という答えになります。 確かに「視力回復」を謳ったブルーベリー配合のサプリメントは世の中にたくさん出回っています。その情報源は諸説ありますが、第二次世界大戦中に薄明かりでも敵機が良く見えるイギリス人パイロットがいて、彼の食生活を調べたら毎日ブルーベリージャムを塗ったパンを食べていた、という話が有力のようです。そして、その話を聞いた科学者が研究を進めていくと、ブルーベリーに含まれるアントシアニンが脳血管障害を予防したり、視機能を改善したりすることが分かったのです。 アントシアニンはブルーベリーの他にもカシス、黒ゴマ、ナスなどに多く含まれる色素です。紫色の食材なら大概はアントシアニンを接種できます。 ですが正直、長く眼科医をしていて「毎日アントシアニンを接種して視力が上がった」という話はまだ聞いたことがありません。ブルーベリーには目や肌、鼻、喉などの粘膜を保護してくれるビタミンAも豊富に含まれています。あるいはそれが「ブルーベリー=特に目に良い」という情報の流通にさらに拍車をかけたのではないでしょうか。

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Q.「紫外線への対策は、手術後必要ですか?」 多焦点眼内レンズQ&A[手術後の生活]⑤

A.普段から紫外線(UV)対策をきちんとされているようですね。手術後もぜひ続けてください。 目も肌や髪と同じように、日焼けをします。これは多焦点眼内レンズ手術で除去する水晶体よりもっと手前(いちばん表面側)にある、「角膜」の部分が関係することです。 角膜が紫外線を吸収すると、脳はそれを感知して「メラニン色素を作って肌(皮膚)を守れ」と指令を出します。メラニン色素は肌が日焼けするとき、紫外線から肌を守るために分泌される物質です。つまりメラニン色素は色を濃くすることによって肌を守っているのですが、過敏に産生されたメラニン色素はシミやそばかすの原因にもなります。 そもそも紫外線は、皆さんが想像する以上に深刻な影響を目に与えます。角膜や水晶体にダメージを与え、角膜炎、翼状片(結膜が異常に増殖して目頭から黒目までに覆いかぶさる眼疾患)、白内障などを引き起こす原因になるのです。 多焦点眼内レンズ手術を受けた方はもう白内障が発症する心配はありませんが、50歳以上の人は加齢とともに目の細胞自体が弱くなっています。健康でよく見える目を維持するために、リスク因子を遠ざける努力は生涯にわたって続けたいものです。 眼に関する紫外線対策としては、まず大前提として「真夏の炎天下は裸眼での外出を避ける」ということを心掛けてください。実は現在、ほぼすべての多焦点眼内レンズには、UVカットの機能が備わっていますので、それより後ろの網膜や視神経はある程度、保護されています。しかし、日差しが、つまり紫外線の量がピークに達する季節には、眼内レンズよりも前にある角膜に当たる紫外線の量を極力減らすために、外出するときは、UVカット加工が施されたサングラスをかけることをおすすめします。気を付けたいのは、 ・UVカット加工がないサングラスは、紫外線防止の効果をほとんど期待できない ・UVカット加工なしで、濃い色のレンズのサングラスはさらにNG という点です。レンズの色が濃いと瞳孔がより大きく開くため、さらに多くの紫外線を取り込んでしまいます。 サングラスに抵抗がある人なら、UVカット加工のレンズを使ったメガネでも大丈夫です。そのほか、角膜ダメージをケアする目薬、つばの広い帽子やサンバイザーなども紫外線対策に効果があります。 地球温暖化や、大気のオゾン層の減少などの影響で年々、私たちが受ける紫外線の量は増えているともいわれています。「今までなにも問題がなかったから」という尺度は通用しない時代です。せっかく多焦点眼内レンズ手術で若返った視覚機能を生涯大切にしながら暮らしてください。

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Q.「目に入れた多焦点眼内レンズは、交換などのメンテナンスは必要ないのですか?」 多焦点眼内レンズQ&A[手術後の生活]④

A.通常はまったく必要ありません。手術で入れた多焦点眼内レンズは、生涯にわたってそのまま使えます。 ごくまれに眼内レンズが適応しなかったり、屈折度数が計算通り合わなかったり、前述のようにレンズがずれてしまったりした場合に再手術することもあります。

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Q.「手術を受けたら、生活上で気を付けなければならないことはありますか?」 多焦点眼内レンズQ&A[手術後の生活]③

A.これは多焦点眼内レンズを入れていない場合でも同じですが、目を強く打ったり、目に何かをぶつけたりしないよう気を付けてください。 それ以外なら、手術で挿入した多焦点眼内レンズがずれたり破損したりすることはあまりありません。ただそれでもごくまれに、多焦点眼内レンズの位置がずれてしまうケースがあります。これは、レンズが入っている水晶体嚢と周りの組織とを結ぶチン小帯にゆるみが生じたことが原因であることが多くなっています。場合によってはチン小帯が切れて硝子体の中へ落下してしまうこともあります。 特にアトピー性皮膚炎の患者さんは目のかゆみがあっても、強くこすったり叩いたりしないように注意してください。小さな衝撃も積もり積もって、チン小帯を痛めてしまわないとも限りません。 急に見え方がおかしくなったら、すぐに眼科へ連絡して受診しましょう。前述のような万一の場合は、再手術が必要になる可能性もあります。

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Q.「手術後はいつ頃から勤めを再開できますか?」 多焦点眼内レンズQ&A[手術後の生活]②

A.仕事で行う作業にもよりますが、一般的には手術2~3か月後からの再開をお勧めしています。 回復が順調で、かつ安静にしていられる軽いデスクワークなどのお仕事であれば、もう少し早く再開できるかもしれません。手術翌日は検査と診察がありますが、その足で出勤する患者さんもいらっしゃいます。ただし、あまり目を酷使しないよう注意が必要です。 ハードな作業が伴うお仕事なら、医師と相談して復帰の時期を決めてください。プールや海、温泉など、水に接することの多い職業の人も同様です。職種や回復度によっては完全な復帰まで1か月は休んでいただいたほうがよい場合もあります。

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Q.「手術を受けたら、何日後くらいから見えるようになりますか?」 多焦点眼内レンズQ&A[手術後の生活]①

A.手術を終えて、帰宅されるときには少しずつ見えるようになっていきます。 散瞳で瞳孔を開かせて手術しますので、しばらくは視界がぼやけて見えますが、気を付けながら歩く分には問題のない程度です。当クリニックでは送迎を行っていますが、その帰りの車窓から、すでに外の景色は見えてきます。 もしも「よく見えるようになったと実感するのは何日後?」というご質問であれば、通常は翌日~7日後には手術前との見え方の差を感じていただけます。ただしその部分の個人差はかなり開きがあるのです。 「見える」という現象は目だけが司っているように思われがちですが、実は網膜に映った像のデータを脳が視神経経由で受け取って認識した結果「見えた」と感じる状態になります。つまり多焦点眼内レンズ手術で新しい見え方になったら、脳がその見え方に慣れ、対応できるようになるのを待たなければなりません。脳が慣れるまでの日数が人によって異なるわけです。 多焦点眼内レンズ手術を受けると急に若い頃のように、近くも遠くも見えるという見え方に戻り、最初はすぐに脳が慣れないせいで戸惑う方もいらっしゃいます。しかし、必ず徐々に慣れてきますので安心してください。 術後に定期検診を受けるたびに、医師から「見え方はどうですか?」と聞かれると思います。もし違和感があれば、できるだけ具体的に伝えるようにしてください。

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Q.「多焦点眼内レンズ手術は片目ずつと両目一緒、どちらで受けるものですか?」 多焦点眼内レンズQ&A[検査や手術の受け方]⑦

こんにちは。 本日もみなさまに役立つ目の情報をお届けするため、過去にいただいた多焦点眼内レンズや老眼に関するQ&Aを行ってまいりますのでどうぞお付き合いください。 第7回目となる本日のQ&A内容です。 Q.「多焦点眼内レンズ手術は片目ずつと両目一緒、どちらで受けるものですか?」

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