老眼 疲れる.....老眼の対処方法とメリットデメリットは?<<NO.2>>
こんにちは。
前回「老眼 疲れる.....老眼の対処方法とメリットデメリットは?<<NO.1>>」
https://totsuka-suzuki.com/blog/c17
の続きです。
前回は、
1.老眼について解説します。
2.老眼の対処方法をまとめました。
2.1. 眼鏡による対処法:
2.2. コンタクトによる対処法:
2.3. 手術による対処法:
3.老眼対処方法のメリットデメリット
3.1.メガネによる対処法のメリットデメリット
3.2.コンタクトによる対処法のメリットデメリット
までお伝えしてきました。
今回は、続いて
3.3.手術による対処法のメリットデメリット
について進めていきます。
目次[非表示]
- 1.手術による対処法のメリットデメリット
- 1.1.・多焦点眼内レンズによる水晶体再建
- 1.2.・モノビジョンレーシック
- 1.3.・老眼用フェイキックIOL
- 1.4.・角膜インレー挿入術
- 1.5.・多焦点のAdd-onレンズ
- 2.さいごに
老眼の対処方法
手術による対処法のメリットデメリット
術式を問わず手術全般に言えることですが、術前後の通院は一定期間必要です。特に術後は、定期的な受診が大切になってきます。また、術後1ヶ月までは一部生活制限があり、医師の指示に従った点眼が必要です。
・多焦点眼内レンズによる水晶体再建
多焦点眼内レンズは、基本的には生涯使用できる眼内レンズとなりますので、眼鏡やコンタクトのように買い替えの必要はなく、また、コンタクトのように毎日のケアも必要無くなります。
手術の方法は、一般の(保険適用の)白内障手術と同じで、水晶体を超音波等で砕いて吸引し取り除き、水晶体の代わりに眼内レンズを挿入する手術です。日本では年間140万件以上の手術が行われている確立された手術方法です。
一般の(保険適用の)白内障手術との違いは、眼の中に入れる眼内レンズの種類になるのですが、レンズ種類は色々な種類があり、厚生労働省の認証を受けたレンズでも、2点(近くと遠くなど)の距離に焦点を合わせた2焦点眼内レンズや、3点の距離に焦点が合う3焦点眼内レンズがあります。
3焦点の多焦点眼内レンズですと、遠く・中間・近くに焦点が合いますので、老眼になる前の見え方に近くなり、眼鏡を使用せずに日常生活ができるようになります。(※焦点があっているところでも、場合によっては眼鏡が必要なことがあります。)
デメリットとしては、若く健康な水晶体に比べれば、コントラストはやや劣ります。
また、グレア・ハロー・スターバーストなど、光をみた場合に、光の周辺に輪がかって滲んで見えたり、光がぎらついて見えずらくなる症状を感じる方がいますが、大半の方は3ヶ月から半年以内に慣れてきて気にならなくなってきます。このグレア・ハローはレンズの種類によっても出やすさが違ってきますので、夜間長時間運転される方はグレア・ハローが少ないレンズを選択することをお勧めします。
費用についても触れますと、
2020年3月までは高度先進医療として、厚生労働省認定の多焦点眼内レンズを使用した手術が可能でしたので、生命保険の先進医療特約に加入されている方は、給付金が得られ、実質自己負担がほぼなく手術が受けられました。
2020年4月以降、多焦点眼内レンズを用いた水晶体再建術が先進医療から削除されましたので、
現在は、評価療養(差額ベットと同様な追加料金)もしくは自由診療となるため、眼鏡やコンタクトと比べると高額になります。
しかし、生涯での負担金額を考えてみると、多焦点眼内レンズは基本的には一生使えますので、メガネの作り替えやコンタクトレンズの継続的な購入費用を考えると、生涯での負担金はそこまで差はないのではないかとも思います。
また、自由診療の多焦点眼内レンズではレーザーでの手術を選択することも可能です。
(レーザーでの白内障手術については、別の機会に詳しく説明したいと思います。)
・モノビジョンレーシック
片方の眼を遠くに、もう片方の眼を近くに焦点があるように、焦点を変えてレーシックを行う方法です。
左右に度数の差も持たせる方法ですので、個人差はありますが、見え方に慣れるまでに1-3ヶ月かかる場合があります。長時間細かい作業をする方には向きません。
モノビジョンレーシックのみではなくレーシック全般に言えることですが、レーシックの適用できる度数には、限界があります。また、一時的にドライアイの症状が出ることがあります。
老眼の原因となっている水晶体は残っていますので、
手術後も度数の変化の可能性があり、また白内障と老眼は必ず発症して進んでいき、
時間の経過とともにほぼ例外なく見えづらくなってきます。
・老眼用フェイキックIOL
フェイキックIOLは「有水晶体眼内レンズ挿入術」とも呼ばれ、名前の通り、水晶体を残したまま、人口のレンズを挿入します。
調節を担っている水晶体が残るので水晶体の調節力も利用することができますが、
モノビジョンレーシック同様、調節力は年齢を重ねるごとに衰えていき、白内障と老眼は必ず発症して進んでいくため見え方は衰え、やがては白内障手術が必要となります。
将来、白内障手術を受ける際には、レンズを取り外す必要があります。
・角膜インレー挿入術
角膜にカメラインレーと呼ばれる、中心に穴が開いた薄く小さなリング状のフィルムを挿入して、ピンホール効果によって老眼を治療する方法です。
ピンホール効果とは、
眼の悪い人が、細かい文字などを見る時に、目を細めると文字がはっきり見えるようになるのと同じ原理で、目に入る光の束を細くすることで、焦点深度が深くなる効果によって、ピントが合う距離の範囲が広くなる現象です。
眼に入る光の量を制限するため、暗い場所で十分な視力が得られない場合があります。
また、カメラインレーは片眼だけに入れるので、左右の見え方に違いが生じる可能性があります。
・多焦点のAdd-onレンズ
すでに、白内障手術で単焦点眼内レンズが入っている方に、追加で多焦点眼内レンズを追加挿入する手術です。
通常の多焦点眼内レンズは、レンズを水晶体嚢に挿入しますが、Add-onレンズは水晶体嚢より手前の毛様溝に挿入します。
多焦点眼内レンズ特有の特徴は上記多焦点眼内レンズと同様です。
以上、各術式の概要です。
さいごに
老眼対策には、手術だけではなく複数の選択肢がありますが、ご自身の希望するライフスタイルや目の状態にに合わせて、メリットデメリットを把握した上で、選択していくことが必要です。
当院では、経験豊富な視能訓練士による精密な手術前検査を行っています。また、ご希望がございましたらオンラインでのご相談も承っております。
ご相談ご予約はこちらより→ https://totsuka-suzuki.com/lp02
多焦点眼内レンズについての資料請求→https://totsuka-suzuki.com/1511083
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